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2006年1月 6日 (金)

靖国問題とポスト小泉

 小泉総理が、年頭の記者会見で、自らの靖国参拝を外国が非難することは理解できないと表明している。この問題で、5回も『理解できない』と繰り返しているという。
 私は、靖国問題は基本的には国内問題であって、それを外国がとやかく言うことは間違っていると思う。ただし、外国が嫌っている靖国参拝を総理が堂々と実行することが問題なのである。やっぱり総理としての立場から考え直すべきであろう。ついでにいうと、昨年の小泉総理の参拝時の「ポケットからチャリン」はいかがなものか。あれは、英霊たちに失礼だと思う。哀悼の意はチャリンからはうかがえない。
 中国についていうと、靖国問題は唯一の対日外交カードである(この点については、筆者の昨年10月20日のブログも参照してください)。小泉総理が靖国参拝をやめたら、中国には残された対日外交カードはない。経済や技術、さらには貿易面で日本から多くの恩恵を受けていることに対する一種の屈辱感みたいなものが誇り高い中国人にはある。さりとて、彼らの毛沢東思想やマルクス主義を持ち出すほどの時代錯誤感はもはや中国には存在しないであろう。靖国を持ち出すことで、対日交渉において中国は少しは優越感に浸れるのであろう。そういう面からいうと、靖国参拝は小泉総理の中国への思いやりかもしれない。
 今年9月に任期を終える小泉総理は8月に靖国を参拝するであろうか。これがポスト小泉とも結びついている。もし総理が参拝すれば、中国や韓国との間の軋轢が大きくなる。それはわが国の外交面の大きなマイナスとなり、事実上の外交機能は麻痺するであろう。経済界からも、総理や靖国参拝擁護派へ大きな非難があがるであろう。その結果として,靖国参拝擁護派の安倍氏や麻生氏の総理の目はなくなるであろう。その時は、多分、靖国参拝と距離をおく福田氏か谷垣氏が総理となろう。この面でも、総理はポスト小泉のキャスティング・ボートを握っている。
 今年も小泉総理の靖国参拝には目が離せない。ただし、それも9月までのことである。総裁任期満了後には、小泉総理も「ただのおじさん」となるから靖国参拝は問題とはならないであろう。国益を考えるならば、総理が靖国に参拝するのは10月以降にしてもらいたいと思う。そして、参拝時のチャリンはやめてほしいとも思う。

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