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2006年4月29日 (土)

小沢民主党への期待

 先の衆議院千葉補選において民主党が勝った。この勝利を喜んだのは私だけではないであろう。
 多くの国民は政権交代可能な野党の出現を望んでいると思う。私もそうである(以前のブログ4月1日なども参照してください)。ここでの「政権交代可能」というキーワードが大切である。以前の前原民主党では、政権交代が可能であろうか。小沢氏ならば、民主党を政権交代可能な政党に成長させることができるであろうと私は期待している(現在の民主党は、政権交代可能な政党とはいえない)。
 前のブログで、私は「小沢氏は党首や代表などには向いていない、・・・参謀、あるいは黒子に徹した時にその持ち味が発揮される」と書いた。千葉補選での小沢氏は参謀・黒子役には徹していなかったが、その役割も十分に果たしていたようである。
 民主党代表就任に当たり、小沢氏は「私自身が代わる」ということを強調していた。それは、「彼の強引ともいえる手法」を捨てるということであろう。参謀・黒子役としての持ち味は捨てないようである。それは、千葉補選での彼の行動、国会や千葉補選でみられた菅氏や渡部恒三氏の役割を考えれば首肯できよう。小沢氏のこの行き方に、私は賛成である。今後の、国会の場などでは菅氏や渡部恒三氏を前面に押し立てた方がよいと思う。それにしても渡部氏の話や話し方は魅力的である。国会の場で、もっと頻繁に渡部氏を前面に押し出した方がよいと思う。
 小沢氏に求められているものは、次の参議院選挙での勝利ばかりではない。現在の民主党を早急に政権交代可能な政党に成長させることである。民主党代議士の中で、どれだけの人たちが現実の政策や各省庁の実務に通じているであろうか。実務に通じていなければ、政策は「絵に描いたもち」にすぎない。影の内閣などを通じて、代議士たちを「政策通・実務通」に育て上げる役割も小沢氏に期待している。(代議士たちを政策・分野別などで幾つかのグループに分けてそれぞれの勉強会を立ち上げ、そこへ関連省庁の若手幹部たちにも参加してもらうということなども実行できないのであろうか。現在の民主党の代議士先生は政策・実務の勉強に励んでいるであろうか。)
 民主党の代議士の皆さんにも一言。どうか「小沢という一つの旗」の下で政権交代可能な野党への成長を目指してください。小異を捨てて、大同を重んじてください。もちろん大同とは政権交代可能ということです。

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2006年4月21日 (金)

メガバンク、その誇りとリスク仲介機能

 わが国で金融ビッグバンが始まった時に、銀行の主たる機能は金融仲介からリスク仲介に変わるといわれた。その後の推移を見ると、わが国の銀行はリスク仲介機能を十分果たしてきたとはいえない。以下、大手銀行への不満と期待を述べる。
 現在の銀行は、大手も中小も、リスクを積極的にとるという意欲が欠けている。例えば、銀行は一般国民に投資信託や外貨預金を勧めて、彼らのその仲介手数料を取ることに甘んじている。投資信託や外貨預金が持つリスクは、自分では負わずに、そのまま一般国民に負担させている。
 リスクは規模が大きくなる程、その制御が容易になるという性質を持つ。生命保険や火災保険の存在を想起されたい。例えば、個々の家が火災にあう確率は不明であるが、1万戸の家、あるいは100万戸の家を対象とした時に、何戸の家が火災にあうかはかなりの確からしさで知ることができる。後者の確率が分かれば、火災というリスクへの対応方法も容易に築くことができる。
 このリスクの性質を考えると大手銀行が果たさなければならない役割が見えてくるであろう。個々の国民に投資信託や外貨預金のリスクを分担させる代わりに、自分たちでリスクを負担することを考えるべきである。自分たちがリスクを負って、国民にリスクを負わせないということもリスク仲介機能である。もちろん自分たちが高リスクを負って、国民に小リスクを負担させるという選択もリスク仲介機能である。
 具体例を述べよう。大手銀行は、「1年もので年利3%以上の定期預金」を国民に提示できるはずである。この提示により、当該銀行には大量の預金が集まるであろう。この預金をBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)と呼ばれている成長期にある諸国の投資(株式投資、債権投資や貸し出しなど)に当てるのである。リスクもあるが、これらの投資によって年率で6%以上のリターンを得ることは可能であろう。個々の国民がこれらの投資を行えば「高リスク、高リターン」となる。しかし大手銀行では、そのリスク制御が十分ならば、これらは「中リスク、高リターン」あるいは「低リスク、高リターン」になりえる。
 これまでの低金利下で、銀行は国民の富を大量に略奪したはずである。これからは国民に、その富を返還すべきである。そのためには何をなすべきかを考えてほしい。特に大手銀行に考えてほしい。大手銀行には、メガバンクとしての誇りがあるはずである。それが、投資信託や外貨預金の手数料稼ぎで満足していいのであろうか。これらのチンケな商売は中小の銀行や郵便局に任せるべきである。今こそ、リスク仲介機能を果たすべきである。そしてメガバンクであるがゆえに、中小の銀行や郵便局にできない国際的活動を展開すべきである。
 大手銀行が積極的にリスクを担い、国際的な投資を実行するならば、前述したように国民に「1年もので年利3%以上の定期預金」を提示できるはずである。私は、大手銀行首脳陣の大いなる意識改革を切望する。メガバンクとしての誇りは、中小の銀行にできないようなリスク負担や国際的展開の中でこそ表出してほしい。

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2006年4月15日 (土)

ライブドア事件とジャンク株市場

 14日にライブドア株式が上場廃止となった。一連のライブドア事件により、多くの個人株主が損害をこうむった。「ライブドア株主被害弁護団」によると、株主被害者の登録者数は1762人(4月13日現在)、先月時点の平均被害額は400万円であるという。
 多くの個人投資家は、ライブドア株式を保有しているか否かにかかわりなく何らかの影響を受けている。保有者は株価下落の直接的損害をこうむり、非保有者でも、新興市場株式保有者ならばその保有株式価格の下落という間接的損害をこうむっている。
 多くの個人投資家は、この事件を契機に、投資銘柄の選択基準を変えている。日本経済新聞によると、「値動きのよさ」を重視する人が大幅に減り、「財務体質」と「経営者の資質」を重視する人が大幅に増えている(14日朝刊)。この変化は、私の目からは、選択基準の正常化だと思える。以前の選択基準が異常だったのである。
 ただし経営者の資質は外部のものからは判断できない。私は、以前に「経営陣の格付け」が必要であり、会社の格付けなどを行っている機関などにその実施を提案した(昨年の11月25日のブログ)。現在の会社の格付けは主として財務面から行われているようであるが、これとは別に経営陣を対象とした格付けがあってもよいのではないだろうか。
 上記のような第三者による経営陣の格付けが不可能ならば、財務諸表の付帯資料として取締役の「誓約書」の添付を義務付けることでもよい。「誓約書」の中身は法令順守の他に、法令違反を行ったときの「取締役としての責任の取り方」などが記載されていればよい。
 それはそうと、ジャンク(junk、直訳するとガラクタ、クズ)株の市場はあったほうがよい。上記の経営陣の格付けの低い会社や何やらウサンクサイ会社などの株式を上場している市場である。既存の市場の中に別枠で設けるなり、新規に市場を立ち上げてもよい。そして、ここへの上場審査は極めて緩やかでよい。
 ジャンク株の市場は「超ハイリスク・超ハイリターン」となろう。大事なのは、投資家がこの銘柄は「ジャンク株」であるということを認識し、そのリスクは極めて大きいということを知った上で取引することである。できるならば市場参加者が「宝くじを買うような感覚」で取引できるような市場を目指すべきである。

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2006年4月 8日 (土)

量的緩和後とゼロ金利解除、今後の日銀

 日銀が金融の量的緩和政策を解除した。政界・経済界、国民などの目は、次の日銀の政策、つまりゼロ金利解除に向けられている。金融が正常化していた以前と現在の決定的な違いは個人投資家の増大である。今後の日銀の金利政策のあり方について、この観点から述べてみたい。
 当面の日銀の金融政策の焦点は短期金利(無担保コール翌日物)の引き上げである。この金利のゼロ水準を維持するかどうかである。どんな金利であろうが、ゼロということ自体がおかしいと思う。ゼロ金利が解除されてはじめて真の金融正常化となるのであるから、日銀にとって、ゼロ金利政策は屈辱以外の何者でもないであろう。早急に引き上げるべきである。
 日銀の金利、上記の短期金利や公定歩合が家計に与える影響は大きくは4つのレートを通る。1つ目は銀行預金の金利であり、2つ目は住宅ローンの金利であり、3つ目は株式価格を通ずる影響である。4つ目は経済状況を通しての影響である。1つ目と4つ目は影響も小さく即効性もないであろう。2つ目と3つ目の影響はかなり大きく即効性がある。それゆえに日銀の金利政策においては、住宅ローン金利と株式価格を強く意識したものとなるであろう。特に株価は金利に敏感に反応する。通常は金利引き上げ⇒株価下落⇒投資家の損失発生となる。しかも損失は現実である。個人投資家が増大している今日では、日銀の政策が引き起こすであろう株価の下落は多くの国民の反感を招くことになる。今後の日銀政策は、株価下落を引き起こすとしても、それを最小にとどめようとする努力が求められる。
 その結果として、日銀が操作できる金利の幅は極めて小さくならざるを得ないであろう。短期金利の誘導目標は0.001%あるいは0.01%キザミ、公定歩合は0.05%あるいは0.1%キザミ程度になるのではないであろうか。そして、「近いうちに利上げがあり、その幅は○%程度になるであろう」というようなメッセージを事前に市場や関係者との対話を通じて国民に発することも求められるであろう。
 米国FRBの前議長グリーンスパンは0.25%キザミでFF金利を引き上げ、かつ市場との対話も十分に行っていた。日銀も、これに倣う必要があろう。
 上記の国民へのメッセージとの関連でいえば、日銀は政策目標を表明する必要がある。もちろん「インフレ目標値」の表明である。この場合、どうしてこの水準に決めたかの説明もしなければならない。この目標の達成に対して、日銀は責任を負わねばならない。
 現在の日銀は、国民からみて、その業績を評価する基準を持っていないようにみえる。日銀が好き勝手なことをしても、国民は傍観するしかない。現在のゼロ金利による国民から銀行への所得移転に対して、日銀は国民の不満を無視している。
 今後の日銀は「インフレ目標値」を設定するに当たり、国民のVOICEを知ろうとする努力が必要である。個人投資家の増大している現状を認識すべきである。日銀は銀行界の代表ではないのである。

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2006年4月 1日 (土)

靖国問題、ポスト小泉、ポスト前原

 靖国参拝をめぐって、中国の胡国家主席がビーンボールを投げた。彼は『靖国参拝をやめれば、日中首脳会談を開く用意がある』と、31日の橋本元総理などとの会談で述べた。この発言は、ポスト小泉の有力候補の安倍氏や麻生氏などの頭部をねらって投げた球、つまりビーンボールである(3月19日の当ブログで、私は中国首脳がこの種の球を投げることを指摘した)。この球によって、打者の安倍氏は腰が引けるであろう。私のみるところ、麻生氏はビーンボールにひるまないと思う。
 私は前記のブログで、ポスト小泉として、直球の他に変化球を投げられる投手に交代することを望むと記した。しかし、中国首脳のようにビーンボールを平気で投げるような投手は好きではない。
 31日には、民主党の前原代表が辞任した。その後任に、小沢一郎氏の名前があがっている。小沢氏は、小泉総理と同様に、直球、それも剛球を投げられる。加えて、かくし球も得意である。しかし、小沢氏は変化球の制球が悪すぎるようである。
 私は、2大政党の確立、および政権交代可能な野党の出現などの観点から民主党に大いに期待している。その民主党のためにも、小沢氏の活躍を望んでいる。小泉政権下で拡大した格差、その格差が定着しつつある今日の状況などを考えると、小沢氏が力説していた「開かれた社会」を作り上げる努力の必要性を痛感している(この点については、昨年の7月2日の当ブログも参照)。ただ小沢氏は党首や代表などには向いていないようである。小沢氏は参謀、あるいは黒子に徹した時にその持ち味が発揮されるようである。
 ホスト前原としては、中継ぎという性質も考えると、味のある変化球を投げる渡部恒三さんが最適であるようである。小泉総理と渡部氏の党首討論は見もの、正確にいうと「聞きもの」になるはずである。鋭角的な物言いの総理に対して、まったりの会津弁の渡部氏。テレビなどで中継されれば、国民の人気は渡部氏になびくであろう。

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