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2006年12月16日 (土)

団塊の退職1、予見性の欠如と保険

 団塊世代の退職が来年から始まる。それで、これに関連する事柄のいくつかを述べてみたい。退職者にとって一番の打撃は予見性の欠如であろう。
 例えば退職後の10年間、あるいは20年間の生活にとって収入と支出の見通しが立たないのが現状である。つまり予見性が欠如しているのである。年金額は概ね分かる。しかし、これは物価スライドで増減する。どの程度増減するかは現時点では不明である。その上に今後の所得税や消費税などの見通しが立っていない。追い討ちをかけるように医療保険料と介護保険料の負担増もある。これらは確実に増加すると思われるが、その増分の見通しが立たないのが現状である。ある年に急に医療保険料と介護保険料で年額60万円の増加という事態が発生するかもしれない。現に、今年になってこのような負担増に落胆している年金生活者がかなり存在している。
 ほとんどの年金生活者にとって収入は年金だけである。将来の年金額は、物価スライドを無視すれば、ほぼ確定している。しかし、将来の支出や負担が不明である。この将来の支出・負担の内で政府が関与する部分は事前にできるだけ国民・年金生活者に明示する義務があると思う。つまり、所得税・住民税、消費税、医療保険料・介護保険料などが将来の各年度においてどれ位になるかを国民・年金生活者に明示する義務がある。これらの明示がなければ、多くの年金生活者の将来の生活の見通しが立たない。
 国内総消費に占める消費の割合は大きい。高齢化社会では、消費に占める年金生活者のウエイトは段々大きくなる。それゆえに年金生活者の消費の動向が国内経済に及ぼす影響は大きくなっていくはずである。上記のような将来の見通しの立たない状況では、年金生活者は過度に支出を制限する傾向が強い。それが国内経済を悪化させるかもしれない。この面からも、政府が将来の支出・負担を明示することが望ましい。私は、政府が毎年向こう5カ年間の支出・負担を明示すべきだと思う。
 上記の明示が当面期待できない現状では、それに対応する保険が必要である。例えば、毎年○○円の保険料を支払えば、将来の医療・介護保険料は今年の支払額を超えることはないという保険である。つまり、将来の医療・介護保険料の上昇部分は保険会社が負担することになる。所得税・住民税などの直接税でも同様の保険が考えられる。このような保険が存在すれば、年金生活者の将来の予見性の欠如はかなり改善されるはずである。保険会社は、保険金の支払いに難癖を付けるなどというケチなことを重視することはやめて、上記のような新しい保険の創設に向けて勉強してください。

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