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2008年3月 2日 (日)

株主総会決議の無効判決は生きているか

 東証上場のモリテックスとIDECとの間で争われた昨年6月のモリテックス株主総会の有効性について、昨年12月に東京地裁で「役人(取締役と監査役)選任決議は無効」との判決が出された。その後、モリテックスは上告していた。最近になって東京高裁の和解勧告などに基づいて、両者の間で「本年4月に臨時株主総会を開いて新たに役人を選定する」という和解が成立した。
 問題は、先の地裁判決が生きているかどうかである。さらに問題を複雑化していることはモリテックスが最近になって通期業績を下方修正したことである。地裁判決が生きていれば、「経営陣・取締役」はなんらの権限もないのに会社に損害を与えたとその責任を問えることになる。もちろん役員報酬も受け取ることができない。
 これから開催される臨時株主総会において「先の株主総会の役員選任決議は有効」という議題が可決でき、それが効力を持てば、一応先述の問題はクリアーできる。しかし、このような幻術が可能であろうか。地裁という公的機関の判決は、私企業の株主総会決議で覆すことはできないのではないか。司法的なことは不明であるが、私は先の判決は高裁などによって覆されない限り生きていると思う。しかも、この判決の効力はIDECだけでなくすべてのモリテックス株主に及ぶはずである。
 だから、昨年の4月から今年の3月までの今決算期において法的には取締役などが不在となる。なんら権限もない経営陣・取締役が会社経営を勝手に取り仕切り、会社に損害を与えたとIDEC以外のすべての株主は提訴できるはずである。
 おそらく今回の地裁判決は高裁でも覆らないであろう。そうすると、「なんらの権限もない経営陣・取締役による会社経営」をどのように処理・解決したらよいのであろうか。この事例は商法などの関係法規の欠陥も露呈している。このようなことは今後増加していこう。関係当局は、この事例から何を学ぶのであろうか。

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