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2008年6月29日 (日)

ウナギやの怪、偽装か

 中国産ウナギの偽装問題が発覚した。愛知県一色町産ラベルを用いて、販売していたという。近所のウナギやも怪しい。
 このウナギやは3年ほど前にできたもので、とにかく安いウナギを提供している。例えば「うな丼ダブル(ウナギが2枚、ご飯の中ほどと上にある)」で1400円である。味はそこそこで、当初はどうしてこんなに安いのかと思っていた。普通のウナギやでは、その1.5倍程度の価格となろう。それで少し観察を続けていて分かったことがある。
 この店では、ウナギを割いているところは見たこともないし、その施設もない。店では、ほぼ出来上がった蒲焼にたれをつけて再度焼いてお客に出すだけである。店主いわく「他のところでウナギを割いて、下ごしらえまでやっている」。この言葉にウソはないかもしれない。私の見たところ、この店では「中国で割いて蒲焼状に焼いた上で冷凍出荷したもの」を利用しているはずである。ちょうどスーパーなどで販売している蒲焼と同じものである。ただし店主のいう「他のところ」はなんとなく「東京都内の当店の別の作業所」を示唆している。
 さらに偽装らしいものがある。店内に貼られているポスターである。そこには「愛知県一色産蒲焼」と書かれている。まさか愛知県一色産のウナギが中国で蒲焼にされ国内に戻されていることはないであろう。
 このような形態をとるウナギやは多いのではないであろうか。何せ簡単にうな丼やうな重が提供できるのである。おそらく儲けもそこそこあるはずである。
 私は、キョウザ事件以来、そこの店には近づかないようにしている。衛生面や安全面さえしっかりしていれば中国産でもなんらの問題はない。ギョウザ事件がうやむやに収束したことから、この面でも不安は解消されていない。ギョウザ事件をうやむやに収束させたことのツケを国内業者は今頃支払っているが、中国政府は気づいていないのであろう。
 このギョウザ事件の影響もあり、前記のウナギやは正しい表示を示しづらくなっている。そのうちに、顧客も商売の内情に通じてくるから、このウナギやは苦境に立たされるであろう。

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2008年6月15日 (日)

水着の自由選択化に反対

 先のジャパンオープンで、英国スピード社製の水着を着た選手が日本新や世界新を連発した。これを受けて、日本水泳連盟は日本代表が北京五輪で着る水着はどのメーカーでもよいという自由選択化を10日に決定した。私は、この水着の自由選択化に反対である。
 むしろ北京五輪では「スピード社製のレーザー・レーサーを原則着用」という方針を水連は決定すべきであった。現状では、国内メーカーに所属するチームの選手やスピード社以外のメーカーと何らかの契約やサポートを受けている選手などがスピード社製水着をすんなりと選択できないと思う。例えば、ミズノと契約している選手、ミズノから金銭やその他のサポートを受けている選手がスピード社製の水着を選択する場合は、何らかの心理的負担が生ずるであろう。五輪のような最高レベルの大会では、このような心理的負担は勝負に対してマイナスにこそなれ、決してプラスとはならない。このマイナスが勝負を分けるのである。そこのところを水連は配慮すべきである。
 もちろん原則着用であるから、スピード社以外の水着の選択も可能である。
 原則着用と自由選択とでは、大きな違いがある。たぶん原則着用方針を決定すれば、国内メーカーと水連との間に様々な摩擦が生ずるであろう。それに対して水連は立ち向かうべきである。この摩擦を少しでも和らげるねらいで、水連は自由選択としたのであろうが。

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2008年6月 8日 (日)

何の意味もない「1ミリ以上の降水確率」

 梅雨の季節を向かえて、雨が降るか否かに人々の関心が集まっている。そこで天気予報に頼る機会も増えている。その気象庁の天気予報で、電話で教えてくれる「○○時間以内で1ミリ以上の雨の降る確率」○○%というものがある。(新聞では「5ミリ以上・・・」となるが、以下の議論は両者に妥当しよう。) これは何の意味もないと思うのだが。
 例えば、この確率が100%であったとする。しかし一般の人が生活している上で、天気予報どおりに雨が○○時間以内に1ミリ降ったからといってどんな影響があるのであろうか。会社からの帰りに道で、OLの皆様は「1時間で1ミリの雨が降り、ぬれて困るでしょう」と気象庁は親切に教えているつもりなのか。あるいは屋外でやる野球で、「日中の2時間で、1ミリも雨が降ると野球ができなくなりますよ」と親切に教えているのであろうか。ほとんどの場合、あるいはすべての場合で、例え1分間での「1ミリの雨」でも困らないといえよう。つまり、何の役にも立っていないのである。
 別の例でいうと次のようになる。花粉症の人たちに対して「明日、日中で花粉が1個以上飛散する確率」は90%以上ですと予報が出る。しかし花粉症の人たち中には、日中の1個の花粉でつらい症状が出るような人はいないであろう。
 都会で暮らす一般人の立場からいえば、「雨でぬれて困る量」を基準にすべきである。もちろん、屋外のイベントや農業などにもそれぞれの基準がある。これらを総合して、一番少ない雨量、ある時間以内で○○ミリ以上を用いるべきである。例えば「3時間以内で○○ミリ以上の雨の降る確率」を用いるべきである。これが3時間以内で50ミリであったならば、天気予報では「午後5時から8時までの3時間以内で50ミリ以上の雨の降る確率」○○%というべきである。多くの予算を使って天気予報をしているはずである。だから、もっと国民に役立つ情報を提供すべきなのである。
 現在の状況は、お役人様の保身術の表れ以外の何者でもない。こんな情報が当たったといって喜んでいる国民はいないはずである。気象庁のお役人様は、無意味な情報の発信に多額の予算を使っているということが恥ずかしくないのであろうか。
 ついでにいうと、テレビなどで頻発する発言「降水確率0%(ゼロ・パーセント)」も変な言葉である。もちろん、降水確率が0.4%や0.2%を四捨五入して0%と表現しているのであろうが。ゼロという数は特別で、単位は持たないはすである。だから0円や0グラムなどとは表現しない。「降水確率0%」と平気で発言する人は正常な言語感覚を持っているとはいえない。もちろん、子供たちへの教育上の配慮もすべきであろう。上記の天気予報であれば「降水確率1%未満」を用いた方がよいと思う。私の考えでは「降水確率0%」と「降水確率1%未満」との間で、ほとんど差はないはずである。それとも、気象庁は天気予報で用いる降水確率の0.4%と0.8%との間には、大きな差異があるというのであろうか。
 気象庁のお役人様やお天気キャスターの皆さんに再度いいます。「1ミリ以上の雨の降る確率」と「降水確率0%」の使用はやめましょう。半井さんにもお願いしますよ。

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2008年6月 1日 (日)

四川大地震と日本経済

 悲しいことに資本主義経済では、戦争や大災害が経済活力を生み出すのである。他人の不幸を喜ぶようでいいにくい事であるが、中国・四川大地震の復興計画・実行のもたらす日本経済への影響を考えてみたい(中国は社会主義国ではあるか、資本主義的な世界貿易システムに組み込まれている)。
 今度の四川大地震の復興計画は中央政府によって早期に作成され、早め早めに実行されるであろう。その実行で、大きな輸入需要が発生するであろう。その理由の1つは、今度の地震が都市と農村の格差、漢族と少数民族の格差を明らかにしたことである。2つ目の理由は、学校建設のオカラ工事でみられるように多くの面で地方政府・幹部の不正が疑われていることである。3つ目の理由は夏の北京五輪を控えていることである。中央政府は北京五輪の成功のためには前記の格差や不正を無視することはできないと自覚しているはずである。4つ目の理由は膨大な貿易黒字の存在である。
 これらの理由のため、かなり大規模な復興計画が作成されるであろう。そして、早め早めの計画の実行となろう。この実行に必要な資材などの納期は中国企業だけに依存していては6ヶ月先や9ヶ月先というものが多数表われるはずである。また、中国国内ではすぐにまかなえないものもあるであろう。だから、早期の実行のためには海外、つまり輸入に頼らざるを得ないのである。もちろん、潤沢な外貨の保有という裏づけもある。
 この復興需要で最も大きな恩恵を受けるのは日本企業であろう。この恩恵は日本企業の現地での生産・販売の拡大と中国への輸出という面の他に、中国企業の輸出圧力の低減という面もある。上下水道、電力、鉄鋼、建機などに関連する日本企業では、この復興需要によってもたらされる恩恵がかなり大きいだろう。
 幾人かの識者はこの地震が中国経済の停滞をまねき、それが日本経済にマイナスの影響を及ぼすと述べている。この見方には賛成しかねる。この見方は資本主義経済のダイナミズムを無視しているから生まれるのであろう。戦後の朝鮮戦争に伴う「特需」が日本経済に与えた影響や、ベトナム戦争が日本の高度成長期と重なることを想起されたい。
 最後に、日本国民として一言。この復興需要によってわが国企業が大きな恩恵をこうむったならば、それらの企業はその恩恵のいくらかを中国国民に還元することを忘れてはならない。震災見舞いという事前の貢献も必要ではあるが、事後の貢献も必要である。

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